歴史は小学低学年から

画像 小学生に読書指導をする中で、その説明に最も苦労するのが時代背景である。聖徳太子も紫式部も徳川家康も、子どもたちにとってはみな遠い昔の人にすぎず、そのタイムラグは理解できようもない。

 「昔むかし、おじいちゃんとおばあちゃんがいました」と言っても、かぐや姫のおじいちゃんとおばあちゃんと、桃太郎のそれは、何百年も時代が違うことがわからない。未就学児ならそれで良いのかもしれないが、小学生にもなると、それではいけないのではないか。目下売り出し中の万葉集にしても、「奈良時代のねー」とか「防人の唄もねー」と説明しても、ほとんどの子どもたちには何のことやら分からないのが実情である。
 今、小学生が歴史を学ぶのは6年生になってからである。いかにも遅いと思う。子どもたちに本を読むことを勧めても、芥川龍之介や森鴎外の本に出てくるような、特に江戸時代以前を扱った物語は時代背景が分からずじまいの読書に終わってしまうだろう。
 小学生どころか、実は中学生ですら歴史の知識がまるでゼロである生徒は少なからず存在する。3年生になって、高校受験のためにあわてて初歩から勉強し直す生徒が結構いるのである。

 日本人である以上、小学低学年の児童から日本の歴史を教えることは出来ないものだろうか。なにも重箱の隅をつつくような細かな史実を教える必要はまだ無い。古代から現代までの大きな流れをつかませるだけでも、子どもたちは日本の歴史に関心を持ってくれるのではないか。そうすれば、普段読んでいる読書の幅も広がってくることと思う。
 小学英語の時間数が増え、それが低学年にまで及んでいる。算数を理解させる十分な時間も無い中、教える先生も大変な負担だろう。将来的に役に立つとも思えない英語を教える時間があるのなら、その時間をもっと日本語=国語に充てるべきだというのが私の考えである。その上でもしも可能ならば、わずかな時間でも低学年に歴史を教える方が、日本の将来を担う子どもたちには英語を学ぶよりはよほど教育的に意義があると思う。

 私ごとき人間が、こんなところで大仰な教育論をぶったところで、山火事にじょうろで水をかけるほどにもならないことは、むろん承知の上である。と言って、ここまで自分の考えがあってなにもしないのもしゃくに障る。小学低学年生にも、中学生にも、せめてご恩塾の生徒には歴史に興味を持ってもらえるような指導を、少しずつでも行っていこうと思っている。

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