現代の教育と江戸時代の教育

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 「塾へ通っている子供は遊ぶ時間がなく、かわいそうだ。」との親からの意見をよく聞く。そして「昔は暗くなるまで外で遊んだものだ。」と続くのが一般的な論調である。

 このような意見の根源には「子供は勉強よりも外で遊ぶものだ。」との認識があるものと思われるが、果たしてそうだろうか。
 今の小・中学生の親が生まれ育ったのは、ちょうど日本が高度経済成長を続けていた時期にあたる。この時代は、まだ塾もほとんど無かった時代で、たしかに多くの子供たちは今ほど勉強していなかっただろう。このことが本当に「良い時代」だったと言えるのだろうか。
 高度経済成長に浮かれ、週休二日制となり、リゾートブームの中、教科書が薄くなり、小学校では運動会でおててつないで一緒にゴールさせ、まるで競争が罪悪であるかのような風潮がはびこった。その結果、世の中はどうなっただろうか。金が万能の世の中になり、人の心はすさみ、凶悪犯罪や自殺者が増加する住みにくい世の中になってしまったのではないだろうか。
 今の大人が「昔は」と言うときの昔よりももっと昔、江戸時代の子供たちは、武士の子供であれ、百姓・町人の子供であれ、非常に厳格な教育を施された。武士の子供が通う藩校では、ことのほか厳しい指導の中で文武両道を鍛え上げられた。先日訪れた越後長岡藩の藩校崇徳館でも厳しい競争が行われていたようで、その中から河井継之助や小林虎三郎などの有能な人材が育っていった。
 百姓・町人の子供は、家事手伝いの傍ら、寺子屋で徹底して読み書きそろばんを修得させられた。その結果、江戸時代の識字率は世界一であったという。
 要するに、江戸時代の子供たちは今の子供たち以上に徹底的に学問をたたき込まれ、必死に競争して育っていったのである。
 民主主義を標榜しつつも、他人を信頼できない今の世の中と、封建的といわれつつも、義や情が通じた江戸時代とを比べたとき、果たしてどちらがよき時代だと言えるだろうか。少なくとも人の心は時代を経て退化しているように感じられる。そして、その遠因は子供の教育に大きく関わるように思われる。子供が勉強もせず、遊び呆けている国が他国の規範となる立派な国になるはずがないと私は思う。

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