私立中学入試問題と公立高校入試問題

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 今年出題された約三十校の私立中学入試問題社会科を分析した。

 どの学校もその出題意図が明確で、希望する生徒像が目に浮かんでくる。設問にも手が込んでおり、内容も難しい。私のように何年も社会科を指導している者でも答が浮かばない問題や、調べなければ自信を持って解答できない問題も中にはある。
 問題が長文化され、記述問題が増加していることも近年の傾向である。四教科の試験科目の中では、社会科はどちらかというとマイナーな教科であり、一般に配点も低い。にもかかわらず、かなりの学力がなければ合格点まで行き着くことは困難である。つまり、それだけ勉強しなければ合格点には達しないということである。
 一方、高校入試問題はどうか。公立高校の入試問題、特に神奈川県のそれはきわめて易しくつまらない問題である。私立中学入試問題とは雲泥の差である。英語・数学こそ、最近は独自入試問題が作成されるようになり、それなりの難しさにはなってきている。しかるに、社会科に関しては独自入試問題を作成する高校はなく、どこの高校を受験するにしても、問題は同じである。
 記述問題は皆無である。漢字指定で書かせる問題にしても、本年度は「島根」「藤原」「松平定信」「国務」の四問のみだった。一昨年は「日清」「主権」の二問のみである。こんな問題で本当によいのだろうか。
 試したこともないし、そうしなくても結果は明らかであろうが、もしも、中学受験を目指す小学六年生と中学三年生に同一の問題を解かせたら、小学生が圧倒的に勝利するであろう。
 私立で中高六年間一貫教育を受けた生徒と、公立中学から公立高校へ進んだ生徒が、大学入試という同じ土俵上で競う時がやがて来る。その時の結果もまた明らかである。
 公立高校の入学試験問題は本当にこれでよいのだろうか。二つの入試問題を比べてみて、いつもそう思う。

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