9月からの格差が不安

 2020.9.1.jpg9月に入り、完全にとは言えないまでも、どこの学校でも普段通りの授業に戻りつつあるのではないか。それにしても、長い休校期間だった。休校が告げられた当初は、あるいは生徒たちは喜んだかもしれず、学校側も学習の遅れが出ることにそれほど深く考えを及ぼしていなかったかもしれない。
 しかし、休校が長引くにつれて子どもたちを巡る多くの問題が生じてきた。その中でも、学習時間の減少を補うための授業時間確保が大きな課題とされてきた。そこで、学校や地方自治体ではパソコンを利用したリモート授業に取りかかった。中には既存の学習ソフトを使用した学校もあったろうし、頑張って自校独自の作成で配信を行った学校もあった。これまでICTなどとは全く無縁だった先生たちの努力は大変なものであったろう。地方公共団体でも、パソコンの無い家庭にはパソコンやタブレットの貸与などの財政援助を行ったところもあったようだ。このような努力によって、授業の遅れを最低限にとどめることが出来た生徒は多かっただろうし、それはそれでひとつの成果だったとは思う。
 しかし、パソコンは貸与されたとしても、それとインターネットとをつながなければならない。それには継続的にかなりの費用がかかるし、そこまでは公的支援は望めない。どんな家庭にも子ども部屋があるとは限らない。周りを気にすることなくパソコンに向かって勉強できる環境にある子どもはどれくらいいるだろう。このような子どもたちにとっては、遅れを取り戻そうとしても、先生の授業を聞きたくても、その手段が無いのである。
 対照的に、大手塾に通っている子どもは、学校からの通信に加えて、塾独自のしっかりしたサポートが整っている。学校での空白を全く気にせず9月を迎えることが出来ただろう。
 今の日本では、貧富の格差は厳然としてあり、それが即教育格差とつながっている。今回のコロナ騒動ような緊急事態の場合は、教育の機会均等とはほど遠い現象がまともに現れてしまう。
 とにもかくにも9月に入った。どの学校でもすぐにテストがある。授業の遅れに全く無傷で後期授業を迎えた生徒と、学習環境が与えられずに来てしまった生徒。休校期間が長かったことを考えれば、この格差は大きい。このことが引き金となって、さらに教育格差が広がることが不安である。

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