『おもしろ日本史』全ルビ版

 裏表紙2.$pg.jpgご恩塾生の中には、南米系の生徒も結構いる。生徒の親は、様々な事情を抱えて日本まで来たのだろう。南米での生活、日本への渡航の決断、そして小さな子どもを抱えての日本での生活、ここまでの過程でどれだけ苦労をされたか、私にはとうてい想像もできない過酷な人生だったことであろう。まともに日本語での会話ができない親も多い。日本に来てからも、日本や日本人との接点が少ないままに、ひっそりと生活してきたためだろうと想像する。

 一方で子どもたちはというと、日本に来たのが幼児期であったり、あるいは日本で生まれたために日本語会話にはまったく不自由していない。そのような子どもたちだから、市の担当の方もご恩塾を推薦してくださっているのかもしれない。だから、授業ではどんな子にも日本語で接することができている。
 しかし、会話では不自由しないが日本語の文章となると、ほとんど音読できない小学生もいる。ひらがな、カタカナは何とか読めても漢字の読みまでは非常にむずかしく、結果として国語の教科書を読んでもどんなことが書かれているのか理解できていない。家庭で日本語の本を読む機会はないだろうし、家族での会話はスペイン語で、日本語読解の機会がないのは理解できるが、高校受験をはじめ将来のことを考えれば今のうちになんとかしなければならない。私もこれまで、やさしい物語を読ませたり教科書準拠の問題集で復習させたりと、それなりのことはやってきたつもりだが、まだ成果としては乏しく、納得できるところまでは行きつけていないのが現状である。
 この生徒の学校では社会科で歴史の授業に入り、本人も歴史には興味があるとのことなので、日本語読解の練習も兼ねて『おもしろ日本史』を読もうということになった。といっても、やさしい漢字であっても「ふりがな」なしではとても読めないのはもとより承知。そこで、この生徒のために全ての漢字にルビ(ふりがな)をつけることにした。今のワープロはボタン一つで指定した漢字に「ふりがな」をつけることができるので簡単だろうと考えていたら、やりはじめてみると結構大変なことに気づいた。平家(へいけ)が(ひらや)となったり、馬子(うまこ)が(まご)だったりと、修正するルビの数が思いのほか多かったのだ。
この作業を始めて一週間、まだ三割程度が未完成の状態で、本日が授業日なのである。生徒と約束した以上、何とか残りを仕上げなければならない。本日の授業前は忙しくなりそうだ。
 出来上がった『おもしろ日本史』全ルビ版を読んで、生徒の国語力と歴史の知識が伸びてくれれば万々歳なのだが、そううまくいくかどうか。

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