前向き

画像 「前向き駐車」の掲示がある駐車場をよく見かける。もちろん、そのように書かれている駐車場では前向きに駐車する。多くの場合止まった目前には刈り込まれた生け垣があり、それを排ガスから守るための前向き駐車であることが理解できる。

 それにもかかわらず、私の経験ではおよそ半分の車はバックで止めている。その理由は、おそらく帰りに出やすくしておくためだろう。車を運転する身としては、このことも理解できる。前向きで止めた場合、出庫の時に結構苦労する。駐車場には運転手や同乗者など車から出入りする人が多いし、近くに駐車している車との接触も気になる。しかし、植物の生命保護からも、ここはやはり指示通り前向きに駐車すべきであろう。

 会社を定年退職したり、あるいは一線を退いて世間のしがらみから解放された人たちは皆、それぞれの立場で今後の人生について考えると思う。老いて後、家族に迷惑をかけないように健康面においても財産面においても熟慮の上で、悠々自適の生活を追求しようと考える人もいるだろう。ちょうど生け垣の駐車場にバックで車庫入れした車のように、あとであまり苦労することなく、すんなりと発車できることが計算できている。
 一方で、次なる目標に向かって挑戦を試みようとしばらく前向き駐車しつつ考え、その後アクセルをいっぱいふかして再出発する人もいる。この際、用心しなければならないのは、最初のスタートである。なにしろ、駐車場からバックでのスタートになるから、そこで失敗する不安もある。
 次なる目標の中には、例えば新しい事業を興す、次の勤務先を探す、ボランティア活動を始める、あるいは余人には理解不能な思いもよらないことに挑戦するなど、多様な目標が考えられる。その中でも最も多いのが、現役時代にやりたかったけれど十分できなかった趣味や研究を追求しようとすることではないだろうか。釣りやゴルフ、囲碁や将棋、旅行、読書等々、どんなことであれこれから前向きに取り組もうとする姿勢は素晴らしいことと思う。
 私にも、余裕ができたら是非やりたいと思っていたことがあった。それが今の仕事となっている貧困家庭の子ども達への学習支援活動=ご恩塾である。4月からこの活動を始めて、やがて最初の年を終えようとしている。本当にいろいろと体験できた年になった。
 今、私を頼ってご恩塾に通って来ている子どもたちがいる。古希をすぎた薄汚い老人がかわいい子どもたちから信頼され、愛されているとすれば、こんなやりがいのある仕事はないと思う。まだまだ始めたばかりで、迷うこともあるし資金面においても将来の不安はある。しかし、今後も多くの課題を解決しつつ前向きにやっていこうと思っている。

 うそか本当かはわからないけれども「死ぬときは、たとえどぶの中でも前向きに倒れて死にたい」と坂本竜馬が言ったという話しだが、まことにその通りだと思う。駐車場だけでなく、何事においても前向きに生きたいものだ。

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