二つの投書

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 今となってはずいぶんと過去の投書となってしまった。

本年5月14日の朝日新聞へのお二人の著名な作家の投書である。このことについての感想を書こうと思いつつ、時間に追われてついつい今となってしまった。
 お一人は、森村誠一氏(80)である。「憲法9条が風前の灯火(ともしび)である。」で始まる森村氏の投書は、現行内閣による憲法改訂の動きを危惧されたものである。氏の「戦争の原因である一国の意志を他国に強制することは、世界の反感を集めて不可能である。思想の自由を認める民主主義は、その反対の思想を許す。だが、その排他的な反対の思想は思想の自由を許さない。(中略)その反対思想に対して常に警戒し、慎重に対処して過ぎるということはない。人類の天敵・戦争は必ず民主主義を圧迫し、基本的人権を奪う。」とのご意見に深く感動した。

 もうおひと方は、早乙女勝元氏(81)である。早乙女氏には、東京大空襲の著作もある。投書の内容は、最高裁の判断への疑念である。「(太平洋戦争で)旧軍人と遺族には手厚い恩給などが補償されているのに、なぜ(3月10日の東京大空襲で被害にあった)民間人には何の救済措置もないのか。国民主権の憲法下にあるまじき差別であり、不条理ではないか。」と述べられている。このことは、東京大空襲犠牲者のみならず、広く戦争によって被害を受けた日本国民の総意でもある。

 日本を代表する著名な作家の投書が二通も同じ紙面に掲載されたことはそれほど多くはないのではないか。私自身、以前は森村誠一氏や早乙女勝元氏の小説を読んだ世代であるだけに、今もこうして社会正義を訴えて活動されているお二人の作家の存在には深い感銘を受けた。そして、お二人の投書を同時に拝読できたことに感謝し、勇気を得た。
 森村氏や早乙女氏と比べれば、私はまだまだ若い。お二人の後を継ぐなどと言えばおこがましいが、日頃子どもたちと接する立場の人間として、平和を願う信念は保ち続けたいと思う

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