新・頭の悪い子のつくりかた1

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1.はじめに

 最初、この稿のタイトルを「頭の良い子の育てかた」とするつもりでした。しかし、考えてみれば、この拙文を読んでくださる方は、小学校3年生以上のお子さんをお持ちの方のはずです。そのように考えると、申し訳ありませんが、今さら「頭の良い子」を育てるには、すでに機を逸したと言わざるを得ないでしょう。

 そもそも、頭の良い子を育てるには、先ず「胎教」から始めなければならないと言われます。たとえば、おなかの中の赤ちゃんにモーツァルトを聞かせるとか、お母さんに豆腐をたくさん食べさせるとか。
 私は専門家ではありませんので、これらのことをすることで本当に「頭の良い子」が育つのかどうかわかりません。ただ、私が仲人をした方の奥さんがこのような努力をした結果、確かに今ではとても頭の良い子に育っていますので、あるいは事実なのかも知れません。
 モーツァルトを聞くことによって、ゆったりとしたおおらかな気持ちでおなかの子を育てることになるわけですから、これが悪かろうはずはないでしょう。豆腐に関しては、数年前にベストセラーになった「脳内革命」という本にもたしか書かれていたように記憶しています。ちなみに、この本の著者が経営する病院が会社更生法の適用を受け、倒産したそうです。どうやら、頭の良さだけでは経営は出来ないようです。
余談ですが、豆腐といえば、私はいつも大村益次郎を思い起こします。この人は「豆腐は体によい」と言っては、豆腐ばかり食べていたそうです。この人も緒方洪庵の適塾で塾頭まで努め、福沢諭吉らを指導したほどの大秀才でした。明治維新のとき、医者でありながら長州軍の指導者として活躍し、日本陸軍を創設した人ですね。実は私も一杯飲るときには、たいてい冷やっこを注文します。ただし、私の場合は頭によいとか体によいとか言うこととは一切関係なく、ただ単に安いからだけのことで。
 このように、頭の良い子の育て始めは、どうやらオギャアと生まれる前のようで、今からでは少々無理のようです。そこで、この稿のタイトルを「頭の悪い子のつくりかた」としました。このようにすれば頭の悪い子ができあがる、その実例を今後何回かに分けて、いくつか紹介していきます。つまり、頭の良い子に育てることは今さら出来ないにしても、このようにしなければ頭の悪い子にはならない、というわけです。

 こんなことを書こうと思いたったのには、それほど深くはないにしても、いささか理由があります。ちょっと聞いてください。
 私は、30年以上にわたって私塾の教師として子供たちと接してきました。塾を始めた頃は「おにいさん」のように子供たちに勉強を教えてきましたが、やがて「おじさん」から「おとうさん」の立場となり、今では孫を相手に勉強を教えるような存在になりつつあります。
 おかあさんたちも、30年前は私よりもはるかに年上で、とってもこわい存在でした。ところが数年前「おかあさんの算数教室」を開いたときには、お母さんたちがとても若々しく見えて、まるで女子大生に教えているような、そんな印象を受けました。このような時代の流れの中でおかあさんたちを見ていると、子供の育て方がずいぶんと変化してきたように感じられてなりません。良くなったのか、悪くなったのかと問われれば、ご明察の通り、はっきり言って悪くなってきているように感じます。その結果、以前と比べれば「頭の悪い子」が増えてきているように思われるのです。
 今までの私は年も若かったし、なによりも「お客様」ですので、おかあさんたちにあまり辛辣なことを言える立場ではありませんでした。しかし、年齢的にも、塾の教師として積み重ねてきた経験からも、そろそろ私もおかあさんたちにひとこと言わせていただいてもバチは当たらないのではないか、そんなふうに思う今日このごろなのです。

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