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<<   作成日時 : 2015/08/16 00:58   >>

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 上田西高校が甲子園で作新学園に負けた翌日、久しぶりに上田市へ家族で出かけた。その目的は、一度は訪れてみたかった「無言館」の見学である。戦争にかり出された多くの画学生の遺作を自分自身も見たかったし、小学1年生の孫にも見せ、幼心にも戦争の悲惨さを味わってもらいたいと思った。しかし、孫がどこまで理解できたかははなはだ心許ない。いつの日か、無言館に行ったことを思い出してくれればそれで良いとするか。
 無言館には私の予想を超えた迫力があった。絵画を鑑賞できるだけの能力は私にはないが、1枚1枚の絵(ほとんどが油絵)はそれほど上手いとは思えなかった。しかし、その絵の作者を紹介したレリーフを読むと、胸が痛んだ。作者の多くが今の東京芸大から招集された学生で、フィリピンなど南洋諸島で戦死している。享年はほとんどが二十代である。
 絵を描く人間は、その対象がモデルであれ、風景であれ、美しいと思うから描くのだろう。そのような人間には、どろどろとした俗世間での生き方にはなじめない純粋な人間が多いように思われる。だとすれば、人間が殺し合う戦争という世界からは、最も遠い世界に生きるべき人たちである。このような若者までも国家権力を持って死地に追いやる戦争というものの悲惨さを改めて感じた。
 普段は訪れる人も少ないと聞いている無言館だが、終戦記念日直前のお盆休みとあって、多くの人々が熱心に一枚一枚の絵を見学していた。今後も多くの日本人が訪れてくれることを願いたい。
 無言館を出て、上田城に向かった。上田城には桜の季節に何度かカメラを持って訪ねているが、今回は孫へのサービスである。来年の大河ドラマ「真田丸」の舞台とあって、観光客で賑わっていた。
 ずっと以前、伊達政宗が大河ドラマで放映されていた年に仙台市を訪れたことがある。大変な混雑で、昼食ひとつとるのにも長時間待たされた記憶がある。それでも仙台といえば、東北地方最大の100万都市である。その仙台市でも観光客であふれたのだから、長野県にある人口16万人ちょっとの上田市に観光客が集中したらどうなるのだろう。上田城近くでは、観光センターやホテルの新築や増築が行われていたが、それで足りるのかどうか。
 とにかく私は当面は上田市からは足を遠ざけることにする。観光案内を見ると、上田市には無言館のように、真田とは直接関係のない名所がたくさんありそうだ。ブームが去り、落ち着いた上田市に戻ったときに、また訪ねてみたい。

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